FC2ブログ
TopAboutShort-ShortEssay100-TitlesInternetBBSLink│ ┃EXIT
((( オリジナルのベルやかた )))  ~Original Novel Mansion~
 スポンサーサイト--/--/--(--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 net > [Sleipnir]2006/01/25(水)
 ブラウザと言えばInternet Explorer。そんな考えをぶっ飛ばしてくれたブラウザに会いました。Sleipnir(スレイプニール)です。
 このブラウザはタブブラウザでいろんな特徴があって、っていうことはもともと知っていました。だって、パソコンにもともと入っていたんですもの。
 このブラウザを何回か使ったこともありました。だって、パソコンにもともと入っていたんですもの。
 でも、IEを愛用していました。Sleipnirが入っていたのに。IE万歳でした。Sleipnir使ったことあるのに。IE歓迎でした。だって、……パソコンに入ってたSleipnir、とっても古いバージョンだったんですもの(爆)

 そんなわけで、時折意に反してSleipnirを開けば、チッと舌打ちして閉じるボタンをクリックしていたのですが、今となってSleipnirの最新バージョンをふとした弾みに知ることとなりました。どこへ行っても絶賛印付きの評価で。
 そうなったらですね、妙にそそるわけですよ、すれいぷにーるとやらが。で、サイトに飛びました。そして目にはいった文字。

 『上級者向けタブブラウザ』

 ちょっと燃えました。これはアレですよ、製作者側の陰謀ですよ、Sleipnirにあらずんば上級者にあらずと言わんばかりです。さっそくダウンロードしてやることにしました。



 す、すごい! 今までタスクバーに広がっていた一面のIE畑がないっ!
 それがしばらく使ってみた第一感想です。IEなんて非常に重いもんですから、開くたびにシステムリソースを考えてヒヤヒヤしていた時分を思えば素晴らしいことです! target="_blank"ドンと来い、と叫んでしまいます。

 次の感想はそのカスタマイズ性です。[ツール>Sleipnir オプション]で可能なカスタマイズは多種多様。これにはある程度の知識が必要ですが大していじらなくてもタブブラウザの魅力は劣りません。


 Sleipnir(スレイプニール)を一度試してみてはいかがでしょう。
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 net > インターネット見聞録一覧2006/01/25(水)
 ※ 各カテゴリーの内容は下から上に向かうほど新しい作品です。



ソフトウェア話
WipeOut
Sleipnir



ホームページ話
サイトの横幅理想論
ブログ嫌い



webサービス話
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 Essay > [ライブドアショック]2006/01/21(土)
 今、世間ではライブドアショックがどうのと騒がれています。
 ライブドアへの捜査。ライブドア株の売り注文による暴落。IT関連企業の売り注文による暴落。日経平均の暴落。外国の経済までもが影響を受け、東証は約定件数が許容範囲の9割を超え、全面停止。ライブドアは上場廃止まで視野にされています。
 ここまでの騒ぎは異常だと思いませんか。
 僕は、この大騒動の原因は近年、増加傾向にある個人投資家にあると思います。

 昔では、個人投資家なんてものはほとんどおらず、その少数の人もタンス株を一つ二つと持っているだけでした。株券をずぅっとタンスにしまいこみ、企業からの配当を得る、インカムゲイン(プラスアルファで株主優待)目当ての株式投機です。
 ところが今、ネットが当たり前のように使われるようになり、個人の株式投機はタンスからネットへと変化しました。この急速な変化には『実在する株券』をなくそうとする証券会社の働きもあります。ともかく、この変化によって株が動かしやすくなったのです。
 例えば、もし部屋の模様変えが苦労せず一瞬のうちに完了するとしたらどうでしょう。多くの人は毎週のように模様変えをするのではないでしょうか。これとおなじことが現在の個人投資家に当てはまると思います。「苦労せず一瞬のうちに」というのはネット株のことです。簡単に変えられる、だからすぐに株を動かす。これが先ほどの例の模様変えであり、現在の株式投資でもあるのです。
 では、タンス株の場合は? これは、模様変えが簡単に出来ない状態であると例えることができるでしょう。簡単にできない、だから慎重に模様変えの計画をたてるのです。間取りを調べ、家具を調べ、日当たりを調べ……。これはタンス株を買うとき、慎重に買うべき株を選んだ時と、似たケースであると言えます。
 株を簡単に動かすことができる。これは株式投資家ではなく、株式投機家を増やす要因になったのではないでしょうか。そして、下がったら買う、上がったら売るというリズムをさらに大きくして不安定にし、さらには『下がっているので危ないから売る、上がっているので便乗して買う』という経済的に不安定な投機となってしまっているのです。

 以前、東証の一部、二部、マザーズの全取引が停止された事件がありました。これの原因は富士通の設定の不備でした。言わば、富士通が引き起こした問題です。富士通にはマイナスの評価に違いありません。
 僕は、これを受けての富士通関連株の下落で来る、底で買いをいれようと狙って、株価をチェックしていたのですが、翌日、確かに下がりはしたもののその額は小さいものだったのです。
 ところが年が明けて一月中旬。ライブドアショック騒ぎで株価は大きく下がりました。この差はなんなのでしょう。これは、かたや違法行為、かたや予期せぬミスということだからでしょうか。僕は、それだけではないと思います。この差には、投資家に違いにあると思います。
 東証ストップの騒ぎのとき、富士通は特筆すべき人気はなかったと思います。例のダンスのCMで、一時期は高い認知度でしたが、そのブーム(?)も去り、人々の記憶の片隅に社名が残っている程度だったでしょう。恐らくこのときの株主は大部分が先を見通せるベテラン株式投資家であったのではないでしょうか。
 ところがライブドア。ライブドアの人気はどうです? あのホリエモン人気はすごいものがあります。球団騒ぎに買収騒ぎに、とうとう堀江社長は選挙にまで出馬しました。流行語大賞には想定外・想定内が選ばれ、宣伝効果はものすごいものです。毎日のようにテレビに出、雑誌に出、ホリエモンを知らずんば、人にあらずと言わんばかりです。そして、この宣伝効果に一番動いたのは個人投資家だったのではないでしょうか。
 例え一会社の社長が紅白歌合戦に出ても、スイカの種飛ばし大会で優勝しても、先を見通すベテラン投資家には、「目立っているから」以上の買い注文の理由にはなりません。目立ってはいるものの、経営の手腕とは別物だからでしょう。こう言う動きはさほど食指を動かす理由にはなりません。
 ところが、これに注目するのは目先の利益を狙う個人投資家です。「彼は目立つ」が、「彼を好きだ」ととってしまい、それが「彼の会社が好きだ」になってしまうのです。経営の手腕が、とか、そこのブランドがいいものだから、いい製品(サービス)を提供するから、とかの理由ではなく、目立つという一見すばらしいものによってその会社が好きになり、そして株を買うのです。
 ところがそこにマイナスの評価が出るとする。今まで目立っていただけに余計にそのマイナスが目立ちます。白くピカピカと光っていたものに一箇所、赤いバツがついたのです。そこでこれはまずいと手放す。この動きで株はひどく下がったのではないでしょうか。

 上がったら売る、下がったら買う。これはシーソー状態です。これを繰り返せば繰り返すだけ、その差は大きく、プラスが大きいかわりに、マイナスも大きくなっていくのではないでしょうか。そして、これを大きな目で見れば、不安定な経済。つまりはインフレとデフレを繰り返すような経済へとなってしまうのではないでしょうか。
 ネット株だからといってキャピタルゲインを重視する投機だけでなく、お気に入りの企業を見つけ、じっくりと腰をすえて配当を待つ、あるいは優待を重視するのんびりとした投資をすることは悪いことではないと思います。
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 100T > [29:金の斧銀の斧]2006/01/09(月)
 ある森。きこりが山で木を切っていたら、ふとした弾みに斧が手を抜けて泉に飛び込んでしまった。斧は勢いよく泉の底へと落ちていく。
「ああ、新調したばかりなのに……」
 おれの5万6千ギルがぁ、と恨めしげに泉を見つめてうめき、地面に突っ伏した。そして俄かにはっ、と顔を上げるきこり。目が天真爛漫と輝いている。
「じっちゃんが言うには、この泉には女神が(中略)れば、両方の斧をもらえるんだった!」
 きこりはじいっと水面に焦点を合わせて。
「あ!」
 きこりは見た。泉の底から浮かんできている赤い液、そしてかすかに漂う鉄臭さ……。
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 100T > [10:猿蟹合戦]2006/01/08(日)
 昔々、1匹のカニと1匹のサルが連れ立って散歩をしておりました。
 しばらくすると、サルが柿の種を見つけて拾いました。それから、またしばらくすると、今度はカニがおにぎりを見つけて拾いました。
 そこで、サルはカニに言いました。
「カニさん、柿の種とそのおにぎり、交換してはくれないものかねえ?」
「ムリだね。九割五分三厘ムリだね」
 95.3%と言わないのは、昔話だからです。笑うとこじゃないよ。え、笑ってない? ああそう?
「でもさ、カニさん、おにぎりは食べてしまえばそれでなくなっちゃうだろう? だけども、柿の種は、地面に植えればわんさか柿がなるじゃないか」
 食い下がるサル。
「うーん、そんなもんかなあ、じゃあいいよ」
 サルの思惑通りにことが進み、二匹は柿の種とおにぎりを交換しました。

 カニは柿の種を家まで持って帰り、いそいそと裏の畑に埋めると言いました。
「早く芽を出せ、でないとハサミでちょん切るぞ」
 すると、種を埋めた所からなにやら声が。
『厳密にいうと、カニのはさみで物を切ることはできない。といって、ハサミで切られるより、洗濯バサミで耳をはさまれるほうが痛い場合もある。うむぅ、仕方あるまい、条件をのんでやろう』
 なかなか論理的に話を進める柿の種のようです。種はあっという間に目を出し、大きくなり、わんさわんさと枝を揺らすと、次の瞬間には柿の実がたくさんなっていました。
 カニは大喜びで柿を食べようとするのですが、やがてハタと膝を打ちました。
「届かないやんけ!」
 そうです。カニにとって、柿の幹を登ることは難しいことなのです。
「やあやあ、どうしたんだいカニ!」
 サルです、サルがやってきました。そして、そうだ、僕が取ってやるよ、と一声叫んで、するすると木に登っていきました。
 ところが。サルはカニに実を渡すどころか、自分がむしゃむしゃと食べるばかり。
「ひとつぐらい、あるいはにひゃっこぐらい、僕にくれるのが道理ってもんだろう、バカサル!」
 とカニが顔を真っ赤にして叫びます。茹でた蟹と思わんばかりに。
「うるさい、これでも食ってろ!」
 そういってまだ青い柿をカニに投げつけました。
「ひゃあっ!」
 カニは慌てて逃げ去っていきます。
 サルはそれを見て一言。
「去るカニ合戦」

 一方、144kmで飛んできた青柿がヒットしたカニは、大怪我に苦しんでいました。大怪我に、つまり進化です。
 大怪我に。
 大けがに。
 大毛がに。
 大毛蟹。

「安いよー安いよー!」
 とある魚屋さん。
「ほら奥さん、こんな大きな毛蟹、見たことあるかい?」
 水槽には大きな毛蟹。
「うまいよー! ……あ、ご購入? いいね奥さん、目が高いねえ!」
 悲しげに泡を吹く毛蟹。
「こいつはねえ、茹でても焼いてもうまいよ。食うときはね、足もいで関節のとこをバキっと折って食ったり、この甲羅をぐぎっと割って、中身をグチャグチャかき回して酒をちょっぴりいれて食ったりとかしてもうまいね、ああ!」
 ……気のせいか、毛蟹がビクッとしました。



 それから数年後。
 1匹の小さな蟹が歩いていました。なんと、この子ガニこそ、茹でられたか、焼かれたか、あのバキっと折られ、ぐぎっと割られ、グチャグチャにかき回されてた大毛蟹の、腹違いの子どもなのでした。
 憎きあのサルを倒そうと憤怒の形相を浮かべて旅しているのでありました。
「わ~れ~は~う~みの~こ~、し~らな~み~の~♪」
 ……若干緊張感に欠けますが、一応、仇討ちの旅です。
「わ~れ~は~う~みの~こ~、知~らな~い~の~♪ きゃははは!」
 ……だいぶ羽目を外してますが、恐らく、仇討ちの旅です。
 そんな子ガニに後ろから声がかかりました。
「ご機嫌のようじゃな、若いの?」
「元気があっていいですね、御隠居」
「子どもは元気が一番ですよね」
 怪訝そうに振り返ると、サルバスターズとして名高いウス、ハチ、クリでした。子ガニは嬉しそうに飛びつきました。
「ウスさん! ろくでなしの強盗殺蟹事件の犯人ザルの退治を引き受けてください!」
「いいじゃろう。ただし、コレは貰うがな?」
 指で輪をつくるウス。



 それから数日後。
「ひー、寒い寒い! どっかのオヤジが飲み屋で叫んだギャグより寒いよー!」
 サル宅です。どんがらしゃんと戸を弾き飛ばしてサルが飛び込んできて、さっと囲炉裏(いろり)に手をかざしました。
 すると、密かに囲炉裏に潜んでいたクリが、パチンとはじけてサルに飛び掛りました。
「アチチチチ!」
 サルは慌ててやけどした手を水がめに突っ込みました。
 すると、今度は水がめの中の子ガニが、えいやとサルの指を挟みました。
「イタタタタ!」
 サルは腕を振り回して、カニを払い落とします。
 次にはどこからかハチが飛んできて、サルのお尻に針をぶすり。
「イテテテテ!」
 サルはたまらず家から飛び出しました。
 戸をくぐって外に出た途端、屋根に控えていたウスが、屋根から転げ落ち、サルに向かって一直線。
「ふぎゃぺっ!?」
 ……サルはその衝撃に耐えられず、息絶えてしまいました。

 悪サル退治をした英雄達はというと……

 囲炉裏のそばにくすぶっている栗がひとつ。
 壁際には払い落とされて潰れてしまった蟹がひとつ。
 その近くには針を無くして死んでいる蜂がひとつ。
 勢いが止まらず土手まで転がり、ぼこぼこになった臼がひとつ。
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 SS > [将来の夢は]2006/01/07(土)
「それで、本題に入りますが……」
 担任の先生がそう切り出す。私は娘の教室で先生と向かい合っている。
「以前、このクラスのみんなで文集を作ったのです。『将来の夢は』というテーマで、一人一人が作文にしたものです」
「はあ、それがどうかなさったんですか?」
 先生は、これなんですけどね、と引出しから冊子を取り出した。
「この娘さんのページを開いてください」
 その言葉にどきっとした。こんなふうに突然言われるということは、きっと、何か変なことをあの子は書いたに違いない。
「その付箋のところです」
 そうっとページを開いてみる。目に飛び込んできた題名は――。
「将来の夢は女子アナになること……」
 なんだ、かわいらしいじゃない。小学3年生で女子アナを夢見るのは珍しいかもしれないけど、お姫さまになりたい、とかよりは現実的だし、悪いことじゃない。私はほっとして顔をあげた。
「これが、なにか?」
「……ちょっと読み進めてください」
 先生は相変わらずすぐれない顔だった。私は冊子に視線を落として字を追った。
「……」
 私が口ごもる番だった。それを見て先生はおもむろに身を乗り出して言った。
「おわかりですか。文章から読み取れる暴力的、反抗的、そして、反政府的思考。彼女はどうもアナキズムの精神に囚われているようです。彼女が望んでいるのは、女子アナ、女子アナウンサーの類ではなく、女子アナキストです」
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 SS > [未練]2006/01/07(土)
 ふふふ、とうとう完成したぞ。『未練解消薬の強化版、ハイパーノーミレン(後味すっきりタイプ)』だ! 前回のノーミレンよりさらに効果が強くなり、大きな未練から小さな未練まで、あらゆる未練を消し去るはずだ! さあ、レッツドリンク! 


 ……うんんん、すごい、モヤモヤがサッパリなくなり気分爽快だ! 本当に未練がすべて消えたようだ! もう未練は何もない!





 バン!
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 SS > [未練]2006/01/06(金)
 さあ、お立会いお立会い、ここにございますのは私の作った研究資料でござい。その名も『未練解消薬、ノーミレン』! 名前のとおり、一時的に未練をすっと消してしまう、魔法の薬、現代科学の産物! それの製造法、理論、実験結果などなど、非常に大切な資料。これを失ったら強い未練が残るはず!
 その状態で、ノーミレンの人体実験を行えば、この薬にどれほどの効果があるか絶対にわかる! よし、いくぞ、後ろ髪がどうにもひかれるが、ええい、点火点火ー! ……ってライターの油がなーい! ……なーんて困ってる私、そんなあなたのためにじゃじゃーん、マッチ! 点火っ! ……折れちまったぜい! おーい助手! この研究所に火打ち石はないかー! ……え、あるの? ああそう、よし、点火ー!
 う、燃えている、ああ、燃えている。大切な研究資料が……。神、神よ、お助けくだ……ん、あ、雨だぁ! 室内に雨が降るなんて……て、スプリンクラーかよ、こんちきしょーう! ああ、こんな風に言っているうちに、資料はもう使い物にならない……。売れただろうなあ、でももう作れないなんて、ああ、惜しいことをした、価格は777円にしたかった、ノーミレン、だなんていいネーミングなのに、ああ、もったいない、口惜しい、心残りだなあ……。
 うむ、未練が絶えない……。今でこそ未練解消薬の実験には最適な環境だな、よし、飲むぞ……飲むぞ…………うむ、飲んだぞ。……ああ、すっきり爽やか、気分爽快、心身ともにリフレッシュ! 我ながらすごいなこの薬! 未練がさぁーっと消え去った! これは絶対売れる! 間違いない!
 ……あれ? 研究資料は?

 ……あぁっ!?
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 100T > [27:笠地蔵]2006/01/05(木)
 昔々、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
 今日は大晦日。明日はお正月なのですが、なにぶん、貧乏なので餅を買うお金もありません。
 おばあさんは言いました。
「おまえさん、明日は正月だよ。でも餅がないなんてお正月はどうだい」
「味気ないね」
 ずずずとお茶をすするおじいさん。すでに目が泳いでいます。
「そうだろう。ああ、ああ、じいさんがふと、そうだ、笠を売って餅代を稼げばいいんだ、どれ、ばあさん、ちょっと行ってくるでのう、なんて思いつけばいいんだけどねえ、なかなか思いつかないねえ」
 横目でちらりとおじいさんを見るおばあさん。
「……ばあさんがそう思ってもいいんじゃないか?」
「レディーファーストの時代だよ、おまえさん?」
「男女平等に反するじゃな……」
「気をつけて行くんだよ~ぉ」
 おじいさんは背中を押され、戸はぴしゃり。
 おじいさんはとぼとぼ歩きます。BGMはドナドナ。

 おじいさんは町にやってきました。
「笠ー、笠は要らんかねー、笠ー! 笠ー! 笠笠か逆さ逆さ!」
「おじいさんうるさいですよ」
 若い男が顔をしかめて寄って来ました。
「それがのー、政府が年金をくれんのじゃ」
「ちゃんと払ったのかい?」
「まさか」
「それを自業自得という」
「いや、身から出た錆というのだよ、若いの」
「……」
「ウィンナー!」
 おじいさん、ガッツポーズ。

 おじいさんはその後も2分ほど粘りましたが、おじいさんの懸命な騒音公害にも関わらず、笠は1個も売れませんでした。
「うう、今日は冷え込むわい、諦めて紅白歌合戦でも見て、寿司の特上でもとって寝……ん?」
 おじいさんは目を見張りました。そこにはなんと、お地蔵様がずらっと並んでいるのです。
「なんじゃこりゃぁ~!? ……って、お地蔵さまか、うん」
 ノリツッコミをする八十歳。今日も元気です。
「雪も降っておるというのに寒そうに……。これも予報を外した気象庁のせいじゃなあ」
 おじいさんはお地蔵様に触れました。
「うむ、冷たい! そして固い! これは死後硬直ってやつじゃな。」
 おじいさんはあらぬ方向を指差し、叫んだ。
「犯人は、お前だ!」

 推理を披露すること30分、おじいさんはようやく正気に戻りました。
「このお地蔵様、寒い。売れ残った笠たくさん。持ち帰るの面倒。私偽善者。傍から見ていいことしたい」
 おじいさんはお地蔵様一体一体に笠をかぶせていきました。10秒に1体。正確に、正確に。

 5分経ち、
「……」

 さらに15分経ち、
「……」

 さらにさらに40分経ち、
「……」
 淡々と作業を進めているおじいさん。しかし、にわかにぷつっ、という、何かが切れたような音が聞こえたようです。
「いつまでやらすんじゃ、ボケェッ!」
 憤怒の形相おじいさん。後ろ振り向いてじっと見つめる。
 お地蔵様、360体。

 おじいさんは文句を言いつつも作業を続けました。
 そして、最後の1体に笠をかぶせようとカゴを探るのですが、中はもう空です。
 おじいさんはハタと手を打ちました。
「ははぁ、どうやらこれで2350個の笠、すべてをかぶせたんじゃな」
 お地蔵様、1体だけが笠をかぶっていないのはなんだか気になります。
「はて……、どうしたものか……」
 おじいさんは俯いて考え込みました。
 近くにあった石に座り、ロダンの考える人のポーズをしてみたりもしました。右ひじを左ひざに置く、正式な作法で。
「く……くるしい……」
 やがて、おじいさんは結論を出しました。それは……
「ていやっ!」
 残りのお地蔵様を谷の底に蹴落とすことでした。
「完璧主義じゃからな。主義は貫くべきじゃ」
 おじいさんの心は達成感に満たされ、おばあさんの待つ家へと歩き出しました。
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 Essay > [子は鎹]2006/01/05(木)
 子は鎹、とは昔の人もよく言ったものです。子どもは夫婦の間をつなぎとめる働きをする、という意味でありますが、実はそれ以外にも、現代社会には強く適合する働きがあるのです。それは。
 『年中行事』。
 高校生を持つそちらのお母さん! 雛人形を並べたのは何年前ですか! 中学生を持つあちらのお父さん! 赤い服、つまりサンタ服はいつ捨てましたか!

 子が大きくなるにつれて季節感がなくなっていくとは思いませんか。「おとうさーん、凧揚げてー!」とせがまれた正月、「おかあさーん、クリスマスツリーの飾りつけしたーい!」押入れからツリーを引っ張り出したクリスマス。

 今は?

「凧揚げ? 寒いし、ダサい。父さんやりたいなら一人でやってよ」
「豆まき? あー、じゃあ父さん適当に撒いて。余ったら俺食うから、持ってきて」
「鯉のぼりぃ? 魚より肉がいいし」 ←これ、なんか違う。
「雛人形? ああ、あれ邪魔だからいいや」
「お月見? パス、お月見パーティーだから飲みに行く」 ←月の見えないビル街に。
「クリスマスツリー? 飾るの面倒だし、邪魔だし、もういいよ」
「おせち料理? あれまずいからつくんなくていいよ。あ、雑煮は食うから」
「年越しそば? そば嫌い」

 核家族化の現代ではこれが普通になりつつあるようです。ご注意。
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 SS > [巣立ち]2006/01/05(木)
 僕は今、巣立ちます。お母さん、お父さん、今までありがとうございました。今の僕があるのはお母さんとお父さんのおかげです。
 今までいろんなことがありました。苦しいとき、悲しいとき、そして楽しいとき。でも、どんな時にも二人はいて、一緒に泣いてくれたり、一緒に笑ってくれたりしました。
 今までいろんな経験をして、頭の中にはたくさんの大切なものをいれました。これらを活かして、今後の道を歩んでいきたいと思います。
 本当にありがとう! 僕は巣立ちます!


「……おい、大将、この茶碗蒸し、すだってるぜ?」
「あれ、すがたってますか。すいやせん、お取替えします」


 ……え?
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 SS > [古びた研究所で]2006/01/03(火)
 ある研究所。その薄暗い廊下をぎしりぎしりと歩く若い男がいた。彼の名は別に記すほどのものでもない。というのは成功していない無名の人物である。つまり、彼はこの研究所のただの助手。
 彼はドアの前で立ち止まり、ひどく錆ついたドアノブを回す。ドアはその外見に似合わしく、ぎぎぎとうめきながら開く。中には薄汚れたコンピュータを睨む博士がいた。

「博士、いつも眉間に皺をよせているからそのまま皺が消えないんですよ」

 博士は助手の軽い冗談にパソコンから目を離さないまま答えた。

「そんなことを言ったって君、私のほうが仕事をしているからじゃないか、君のやれる仕事が少ないからではないか、大体君はサボってばかりいるじゃないか――」
「いやいや博士が研究に没頭しすぎているんです。最近、博士が休んでいるところを見ませんよ」

 止まらぬ批判に慌てて話をそらす。

「むー、この研究が気になって自分の体どころじゃないよ」
「何がそんなに気になるんです?」

 助手がモニタを覗き込むと、博士は目を瞑って神経質そうに眉間を押した。

「んん、どうもうまくいかないんだよ。前に作ったやつが」
「前に作ったというと、あの幽霊撮影機ですか」
「ああ、理論と撮影機の原理は間違っていないと思うんだが……。ほら、これを試用した時は雷雨だったろう。よく覚えていないんだが近くに雷でも落ちて機械の何かが狂ってしまったんじゃないかね。どうだ、君は覚えているかい?」
「さあ、どうでしたっけ……」
「君にもわからないか、わからないよなあ、わかるわけがないよなあ」

 皮肉ですか、と博士を半眼で見つめる助手。

「で、確かその撮影機は幽霊しか写らないんでしたよね」
「いや、正確には生き物が写らない、というべきだろうな。生きている動物は一切写らない」
「結局、その画像に幽霊は写っていなかったんですね?」

 助手がそう訊ねると、博士は「うーん、と、いうよりはねえ……」と呟いてコンピュータを操作した。

「ほら、これだよ。」

 博士が、理論は完璧なはず、生物は写らないはずなんだけどなあ、と顔を腕にうずめると助手はんんん、と唸って頭をかいた。

「ああ、本当だ、失敗ですね。私たちが写ってしまっていますよ。」
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 SS > [ウォームビズ]2006/01/03(火)
「だってだって、いまの時代はウォームビズよ、あなた!」
「ふーん」
「ああ、ウォームビズ、ウォームビズ! ……ウォームの『ム』がなんともチャーミングな響きね、あなた!」
「……へー」
「何よー、ウォームビズの効果知らないの! ウォームビズはね、経済効果が2000億円以上もあるの! 経済活性化よ!」
「……んー」
「クールビズはあれでしょう、あれ、えっとネクタイ業界が反対してたけど、ウォームビズはどこの業界も満足、お金がっぽりなのよ!」
「……」
「もちろんウォームビズのおかげで二酸化炭素の排出量もめっちゃ減るのよ!」
「……」
「石油高騰でエネルギーにかかる費用もバカにならないでしょ、それもウォームビズで解消よ!」
「……」
「ウォームビズ全体でなんと、クールビズの地球温暖化防止策の4倍も効果があるんだから!」
「……」
「すでに、これからウォームビズで儲かるであろう衣服関連の会社の株を買っていく動きがあって眠っているお金が出回るから地域経済も活性して、好景気よ好景気! そしたらあなたの給料も上がったりしてさぁ!」
「……」
「だってあなた、あの総理も推薦してるのよ、もうこれはウォームビズで行かないと!」
「……」
「だいたい、地球規模の問題を一部の人で解決するのは無理なの! 全員が心を一つにして挑まなきゃ!」
「……」
「それにそれに、今も衣服関連の会社は風を遮る新素材や、保温性の高い素材の開発を電光石火ですすめているのよ! これが新技術、研究の開拓、開発につながるとすれば、そこから数珠繋ぎにいろいろな用途が考えられて、更なる経済のはっ……」
「ああ、うるさいな!」
「でもでもっ!」
「わかった! ミンクのコート買ってあげるから、そう毎日毎日叫ぶのはやめてくれ!」
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る
 Essay > [年明けの挨拶]2006/01/01(日)
 明けましておめでとうございます。本日、2006年1月1日をもって『オリジナルのベルやかた』は、終了と……、いや違った、正式オープンとなります。
 この日にオープンするのは、「お誕生日プレゼントはお年玉、ってことでいいわよね?」と親に言われている、1月1日生まれの子のように、なんだか損な気もしますが、それでもやはり一年の始まり、スタートにはもってこいの日です。
 それでは、そういうことで、本年からよろしくお願いいたします。
このページのトップに戻る
 コメント
このページのトップに戻る
 コメントの投稿
管理人のみ黙読
このページのトップに戻る

推薦リンク(新窓)文芸Webサーチ真・ショートショートコンテスト超短編小説会駄文同盟.com

Powered By FC2ブログ. Copyright (C)オリジナルのベルやかた ~Original Novel Mansion~ All Rights Reserved.

FC2Ad

  管理ページ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。